この記事では「Maximizer(マキシマイザー)を使って曲の音量(音圧)を上げること」を目標にします。
はじめに
初めて知ったときは「えっ?」と思いました。
実はCubaseで録ったばかりの無加工の音楽は、市販の音楽よりも音量が小さいのです。
これは、「録音した音量が小さい」のではなく「市販の音楽は音量を『特殊な技術』で上げている」から、相対的に音量が小さく聞こえるのです。
そしてこの『特殊な技術』のことを、「マスタリング」と言います。
そう、マスタリングとは、「録った音楽の音量を上げる操作」のことなのです。
(厳密には「音量を上げる」ではなく「音圧を出す」ですが、この記事ではそこは深く追求せず「音量を上げる」ことに集中します)
①初心者でもマスタリングできるの?
Cubaseで録った音楽は、録った後に、
- ミックス…音をあるべき場所に配置したり、それぞれの楽器を聞こえやすくする作業
- マスタリング…音量を上げる作業
という2段階を経て、世の中に出てきます。
この「ミックス、マスタリング」はそれで飯を食う人がいるくらいの専門的な仕事です。
初心者が1週間でマスターできるものではありません。
しかし、世の中の音源が「ミックス、マスタリング」をしている以上、我々も「ミックス、マスタリング」はしなければならないです。
どうすればいいでしょう?
専門家を雇う?何百万円で?
それでは先に資金が尽きてしまいます。
よってここから先は、「初心者がサクッと音量を上げる方法」を解説します。
②Maximizer(マキシマイザー)を使ってみよう
「マスタリング」は様々なエフェクターを完成音源(2mixと呼ばれます)に挿していくのですが、必ず使うエフェクターがひとつあります。
そしてそのエフェクターを挿せば、「それっぽく」仕上げることができます。
そのエフェクターこそが「マキシマイザー」です。
Stereo Outにマキシマイザーを挿してみましょう。
「eボタン」をクリックして、Insertsで「miximizer」を探してクリックします。
すると下のような画面が開きます。これがマキシマイザーです。
実はマキシマイザーは、挿すだけでもう音量が上がっています。
マキシマイザーは、「OPTIMIZE」を捻れば捻るほど音量が上がっていきます。
マキシマイザーはダイナミクス(強弱)の激しい音を潰して、平坦にしてググッと音量を持ち上げています。
茶碗にご飯を盛るとき、ふんわりと盛るよりも、しゃもじでギューっと押し固めて詰め込んだ方がたくさん食べられますよね?そのイメージです。
しかし、押し固めたご飯が美味しくないように、「OPTIMIZE」を上げて音量を上げ過ぎた音楽はあまり心地よい音楽とは言えません。
何事もほどほどに。
適度な音量アップが、素敵なマスタリングの秘訣です。
③音圧の「上げ過ぎ」について
先ほども書いたように、音量の上げ過ぎは禁物です。
初心者の方が陥りがちなミスとしては、「音圧高い方がかっこいいじゃん」と「OPTIMIZE」を捻り過ぎて、音がパンパンに飽和してガチャガチャになってしまう…というものです。
確かに、音圧が高ければ高いほど良い、と言われていた時代もありました。(「音圧戦争」で検索!)
しかし最近は、世界的に「音量はほどほどに、しっかりとダイナミクス(音の強弱)が付いている方が素敵!」という価値観になっています。
マキシマイザーはもちろん挿すべきですが、音量は上げ過ぎないのが2020年以降の流行りになるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
マキシマイザーを正しく使って、楽しいCubaseライフを送りましょう!